歯の管理について
更新日:2014年8月26日
※グロテスクな画像が含まれるため、苦手な方は避けてください。
今回は最近見かけることが多い、歯石と歯肉炎についてです。
我々人間で歯石が発生することはそんなに多くはないと思いますが、犬や猫の場合は歯周病の場合には高確率に遭遇します。
例えば犬の場合は、人間の4~5倍の早さのわずか3~5日程で歯垢が歯石に変わってしまうとする説があります。
歯磨きやデンタルケア用品で落とせるのは歯垢であって、歯石になると削らないと落とせなくなります。
歯石による害は、人間での感覚と少し違う部分もあります。犬の歯はかなり深く生えている為、下顎では骨を弱らせてちょっとした衝撃で顎を骨折させたり、上顎の歯だと鼻の中まで影響して鼻水・くしゃみ・鼻血を誘発しますし、写真のように目の下に穴があいてしまったり、口の血管から歯のバイ菌が入り、色々な臓器に感染が飛び火して臓器不全になったり、全身に炎症が発生し致命的になったり…と、かなり様々な病害をもたらします。口の中とはいえ、管理がかなり重要ですよね。
歯石が多かったり、歯石によって歯肉炎がかなり起きている場合はなるべく早く歯石除去を行いましょう。全身麻酔になりますが、綺麗に落とせますし、患者さんの精神ストレスがありません。
なお、当院では全身麻酔下ではない歯石除去はオススメしておりません。精神ストレスによりトラウマとなって処置や飼い主さんに対しナーバスになったり、歯の内側が綺麗にできないからです。(但し、麻酔がリスクになる子は例外)
歯石除去の後はなるべく早くデンタルケアをスタートしましょう。行いたい方はスタッフが案内致しますのでお気軽にお尋ねください。